ライフル・イズ・ビューティフル「10~11話」を振り返る

アニメ
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10話 エリカ不調

前回は暫定1位で終わった千鳥ですが、この調子で次もいけるとは限りません。マイペースに高得点を出し続ける雪緒や本番に強いひかりと違い、エリカはメンタルが不安定です。

周りに心配されないよう振舞いますが、それが逆効果になっています。そもそも雪緒やひかりが特殊で、高校生になって初めての大会なのだからうまくいく方が珍しいんですけどね。

エリカは5話と6話でひかりや泉水が地方大会で高得点を出すことを、雪緒と一緒になって「無理」と言いましたが、今回はあきらと雪緒が失敗する前提で話すことで、エリカ自身へのブーメランになっていました。

そんなエリカを見かねたあきらは、昔みたいに抱きしめて落ち着けさせようとしましたが拒否されたので、追いかけて抱きしめます。

シーンだけ見れば女の子同士でいちゃついてるだけに見えますが、過去の回想や抱きしめる切っ掛けになったエピソードを挟むことで、他校の先輩に励まされて試合に臨むという構図が出来上がります。後者の文章だけ見ればスポーツものそのものです。

エリカはいい結果を出せず、試合後にできたことを強調して強がりを言い自分を慰めますが、その場面だけ妙に生々しかったです。

他の部員がマイペースに高得点を出し続ける雪緒、主人公補正が効いてて本番に強いひかり、上昇志向のあまりない泉水なので話の都合で貧乏くじを引かされてる感はありますが、アニメのシリアスな部分をエリカは担当しています。

自分の結果に泣いた彼女を泉水は抱きしめますが、そこにはひどいオチがありシリアスになりきりません。

思うような結果を出せなかったキャラクターを出しても重くなりすぎないようギャグをクッションにしています。シリアスになり切らないのがこのアニメの特徴であり良さです。

シリアスとギャグの融合

後輩にセクハラまがいのことをしたり、大会中に他校の生徒を自分の好みでランク付けするなどやりたい放題ですが、沙由には美しさに対する強い拘りがあり、それが射撃を始めた理由でもありました。

『ライフル・イズ・ビューティフル』を言葉として劇中で初めて使ったのも彼女です。

沙由に限らずこのアニメのキャラクターはシリアスとギャグの2つ面を持っています。ひかりは普段の言動が能天気ですが、オリンピックに出たいという気持ちは本気です。

ずっと一緒に射撃を続けてくれたのは泉水だけで、他の子は付き合ってくれても続けてはくれず、ひかりは変な子扱いされたことがあるのも回想で分かります。

普段飄々として人をからかうことの多いあきらでも、自分の代で団体戦の全国出場を逃したことを気に病み自分も出たかったと心の中で呟きます。

9話で瀬怜奈の隣にいた選手も、短い出番の中で瀬怜奈の腕に驚きつつ瀬怜奈の美白さを羨ましがります。

このアニメはシリアスのギャグとバランスが絶妙で、シリアスな場面でもゆるい女の子だらけのゆるい部活ものの雰囲気を壊しません。

どこか緩い雰囲気を維持したまま緊張感を出し、逆に緊迫した場面でも息をつけるようなギャグシーンが入ります。

このアニメ独特のバランスは、キャラクターにシリアスとギャグの2つの面があるからこそ成立するのだなと納得した回でした。

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11話 ひかりよ銃を持て

第二射群終了時点で千鳥は三位と一位を狙うには難しい順位になっています。この状況でもひかりが本番に強いのは変わりません。

射撃を始めたきっかけを回想しつつ出来すぎといっていい結果を出しますが、それでも峰澄には届かず団体戦は2位という結果で終わりました。

一方峰澄の部長である真帆は堂々とした様子で、緊張など感じさせず淡々と高得点を出し続けます。

11話ではそんな彼女の内面が語られるのですが、前回優勝校として今大会に出て好成績を収められていることに喜びつつ、射撃の最中でもギャラリーが少ないことを気にします。この子も他のキャラクターと同じようにシリアスとギャグの両面を持ったキャラでした。

射撃への哲学

峰澄の真帆と沙由は射撃に関して哲学を持っています。ひかりは射撃が好きという気持ちが強く、エリカは射撃は面白い・射撃は厳しいと心の中で思う場面がありますが、射撃についてこういうものだと語ることはありません。2人を除くキャラクターは全員そうです。

真帆は『射撃は個人競技だが他者がいて成り立つもの』という考えを持ち、沙由は『射撃とは美しさ』と捉えています。真帆はひかりの射撃に刺激され、沙由は射撃で隣の選手を見とれさせるという形で、2人とも自身の哲学を実現するかのような射撃をします。

この哲学が作者の取材や実体験からくるものだとしたら、それを全国トップのキャラクターに言わせるのは面白いですね。

雪緒のエリカ評

雪緒はエリカのことを姫と呼びますが基本的に辛辣です。勉強を教えてくれと土下座したこともありますが射撃では辛辣です。

7話で練習しても点数が伸びないひかりを気にかけたように、雪緒は冷たい人間ではありません。ではなぜエリカには辛辣なのかというと、それはエリカが追い詰められてから本気を出すタイプだからです。

5話で雪緒はエリカを『スポ根脳』と評価しますが、その時点では何がどうスポ根脳なのかは分かりませんでした。

ですが11話で終盤不調から巻き返したエリカを見て『できるなら初めからやればいいのに』と心の中で呟くことではっきりしました。

11話は終始マイペースでいられる雪緒にとって、エリカのような安定しないタイプは否定的に見えるということが分かった回でもあります。

エリカほどではありませんがこの辛辣さはひかりにも向けられ、全国大会で練習と全然違う点数を出したことに『舐めプ?』と聞いたりもします。

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