アニメ『魔女の旅々』への違和感【9話より】

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自己満足の果て

9話は金欠なイレイナがお金儲けのチラシに釣られて、エステルという魔女を尋ねるところから始まります。

エステルの依頼は殺人を犯したセレナという少女に絡むことで、エステルにとってセレナは友人でしたが、快楽的に殺人を行うようになったセレナをエステルは3年前に捕まえセレナを処刑していました。

エステルは魔法で10年前に飛んでセレナを助けたいというもので、イレイナはエステルとともに10年前にタイムスリップします。

セレナは10年前に強盗に両親を殺され、引き取られた先の虐待で性格が歪んでしまったというのがエステルの認識でしたが、実際は両親が虐待していたのが歪んだ原因でした。

それを知らなかったエステルはセレナに怒り、自分の記憶を引き換えに使った魔法で10年前の世界でも処刑してセレナに関する記憶も捨て、その姿にイレイナはショックを受けました。

エステルについて

過去に飛んでセレナを救ったところで、現代のセレナが処刑されたことは変わりません。

王の命令のためとはいえ自分が処刑したことへの負い目を解消するため、セレナが救われた世界を存在を作るため過去に飛びました。

ですが両親の虐待ですでに歪んでいたセレナに刺されてからは、「許さない」「友達だと思っていたのに」と怒り過去の世界でもう1度処刑。

歪んだ原因が虐待だと判明したのに一度現代にも戻って対策をとろうとせず、その場で記憶を代償に魔法でとどめを刺します。

エステルの中で裏切られたという感情が救いたいという思いを超えていました。

友人を救うために起こした行動は刺されたことで裏切られた復讐、救おうと思っていたことへの後悔。セレナへの攻撃はこの2つを同時に解消する最適な手段でした。

エステルは自分の理想のセレナのためだけに行動したのに、セレナに関わることをきれいさっぱり忘れイレイナにトラウマを背負わせただけです。

エステルの行動は『自分のため』で一貫していました。

勝手に期待して勝手に裏切られ、自分が背負うべきトラウマも他人に押し付けた身勝手なキャラクターともいえます。

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時を超える魔法とセレナ

エステルは「私が作り上げた時をさかのぼる魔法は簡単なものではなかった」と言いますが、イレイナが訪れた時点で独力で過去にさかのぼれる魔法を3年で編み出し、足りないのは過去にさかのぼった後の魔力だけという状況。

エステルが特別優秀な魔女である描写はないので、イレイナとの掛け合いからそこそこ有能な魔女と仮定しても、独力で過去にタイムスリップできる魔法を生み出せたことになりますが、イレイナはそのことに特別驚いたりしません。

あの世界では時を超える魔法は特別なものではないということでしょうか。

また少なくない犠牲を払ったという台詞もありますが、エステルが実際に犠牲にしたのは魔力と血のみです。

献血がいい例で血は一定量抜いても健康的な食生活を送ればまた溜まります。

魔力の回復方法は描写されていませんが、自然回復するものなら定期的に一定量捧げていればそれほど問題とは思えません。

過去にさかのぼるという話を大きくするため、犠牲として過剰に演出として使われている印象を受けました。

過剰といえばセレナの描写もそうで、両親を刃物でめった刺しにしたのに口元が血まみれになっているのは何故でしょうか。

セレナが口を大きく開いた場面で歯は生え揃っていましたが、エステルに処刑される寸前では何本か抜け落ちていました。

このことから口元の血は両親に傷つけられたものではないと推測できますが、それでは何故ついたのでしょうか。

セレナにカニバリズムや血液嗜好症の描写はなかったので、これも過剰な演出に見えました。

話全体で見ても貧血のまま過去に飛んだせいで、正常な判断ができないままセレナの真相を知りあのような行動を取ったようにも見えます。

イレイナについて

イレイナに対しても過去に飛ぶ前のエステルを気に掛けるなら、ただの強盗ならフラフラの魔女でもどうにかできると思ったのかもしれませんが、念のため貧血は治すべきだとアドバイスくらいすればいいのにとも思いました。

またイレイナはエステルのセレナへの攻撃を、指輪を外して止めようとしますがイレイナがやったのはそれだけです。

自分の魔法で力ずくで止めようともしませんし、何が原因で燃えたかは分かりませんが火事が起きていることや、大声を出している2人を利用して周囲の人を集めようともしませんでした。

はっきりしないスタンスは9話でも変わりません。

そもそも友人の描写がろくになく、ドライに物事を見ていたイレイナが9話に限りあそこまで感情的になる描写には驚きより違和感が上にきます。

オープニングをカットして伏線でもなんでもない魔女同士のマウントに時間をかけるなら、その尺でイレイナの友人に対する価値観を披露してほしかったですね。

1~3話はこちら。

© 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会

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