情報量の多さとテンポの良さ【アニメ『バック・アロウ』8話より】

ED『セカイノハテ』のジャケット画像アニメ
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あらすじ

アロウやソーラと別れ、グランエッジャでリュート卿和国に招かれたエッジャ村の人々は国賓として歓迎され、エルシャやアタリーは疑問に思うことがありつつもそれを受け入れます。

一方壁の近くに残ったアロウとソーラの前にプラークが現れ、強引にアロウをリュート卿和国へ連れ去りました。

アロウはエルシャたちが歓迎されている城の地下で、仮面の騎士の命令で人体実験の対象にされますがシュウとビットの活躍で救出されます。

逃げ出したアロウたちですが仮面の騎士の追跡を受け、反撃でその仮面が割れると仮面の騎士の正体がエッジャ村の住民を歓迎したフィーネであることが判明しました。

フィーネ姫

リュート卿和国の皇女卿という立場から早いうちから登場していたフィーネ。

いかにもなお姫様な外見とその世間知らずな言動から、底のしれない不気味さもあったキャラクターでしたが仮面の騎士の正体であるという形で本格的に物語に絡んできます。

仮面の騎士は7話でも姿を現していましたが、その正体はリュート卿和国の機甲卿・プラークでした。

8話はフィーネがプラークの変装した姿だったのです(逆に仮面の騎士の正体はフィーネで、プラークはその変装の可能性もあります)。

外見も口元を隠すベールやマイク越しのような声で、フィーネなのかプラークなのか区別がつくようになっていました。

この変装にはシュウも予想外だったようで、今まで全部予想通りと言わんがばかりの態度だったシュウが狼狽えるのは見ていて面白かったです。

フィーネは目や髪の色の変化とともに性格も変わる二重人格で、アロウを人体実験の対象にしたのも仮面の騎士に変装した側の人格でした。

それでは普段のフィーネは善良なのかとなるとそれも疑問が残ります。

8話でエルシャやアタリーを城の浴場に入浴させたうえで自分も入り、『お互いの体を洗うのが外交』だと言って、2人に自分の体を洗わせていました。

エルシャとアタリーにだけ体を洗わせた後、すぐに浴場から出るというのは前述の外交に関する発言と齟齬があり、エッジャ村の人間を対等に見ていない演出ともいえます。

フィーネの言動がどのような考えの元から生まれたのか。それは8話の時点では分からないので善悪がはっきり別れた二重人格とは言い切れません。ブライハイトを操れるからエルシャとアタリーに特別関心を持っているとも考えられます。

エッジャ村の人々

エッジャ村の住民の描写については以前も触れましたが、リュート卿和国に歓迎されたことで村長はすっかり安心し、村人たちも豪華な食事にはしゃぎ城内で燻製まで作り始めました。

エルシャやアタリーはリュート卿和国を頼りにできるのか不安に感じていますが、2人とビット以外はすっかり浮かれています。

エッジャ村が崩壊しグランエッジャに乗って、本当に行けるのか分からない壁の外を目指す旅にストレスを感じていた反動でしょうがその描写に唐突さはありました。

自分たちの都合でアロウを売り渡そうとしたかと思えばグランエッジャでの生活を楽しんでいる描写があり、現状を受け入れたのかと思えば世界壁が近くなると不安になって騒動を起こす。

手の平を返したり中途半端に反発したりしますが、ちゃんとスポットが当たることはないのでシナリオ上での村人の扱いが悪いのは初期の頃から変わりません。

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ブライハイト

前回初めて登場した空を飛ぶブライハイトでしたが、これはリュート卿和国が既存のブライハイトに飛行能力を付け足したものであることがシュウの台詞から判明します。

リュート卿和国は一見穏やかに見えるが裏があるというフィーネの二重人格そのものな国家ですが、アロウを人体実験するときにはデマイン科学合唱団という美少年牧場のような名前の集団が出てきました。

この合唱団は指示に従って実験の歌を歌い、周囲に異変が起きてもそれをやめないという不気味な集団です。

美少年牧場の人体実験はリュート卿和国の自治領で行われていたことですが、7話と8話でリュート卿和国も絡んでいたことがはっきりしてきました。

プラークがアロウとのブライハイト戦で気を失わせる武装を使ったことも含めて、リュート卿和国はブライハイトに関して他国より優れた技術を持っていることを匂わせます。

アロウ

今回最も動きのあったキャラクターがアロウです。

プラークとの戦いでは相手の飛行能力を利用して壁を超えようとしましたが、上空には仕掛けがあって失敗、ラクホウが現れたのもあってプラークの攻撃を受けて気絶。

城の地下に連れてこられ人体実験の対象にされますが、シュウとビットにより助けられ仲間の存在を意識するようになります。

壁の外に出たらエルシャたちに詫びるため戻るつもりであることをソーラに話すエピソードもあり、エッジャ村の面々を気にかけている描写もありました。

記憶がない状態でもフィーネと剣で戦えることから、剣の技術を持ったキャラクターであることが描かれつつもアロウ自身のことは分からないままです。

ビットの射撃の腕やシュウとビットがいいコンビになったことも併せて8話は情報量の多い回でしたが、テンポよく進むのでエッジャ村の村人の描写の少なさ以外は気にならずに見ることができました。

村人の描写についてはこちらにも書きました。
『日経エンタテインメント!』2021年4月号に対談が掲載されていると告知がありました。

©谷口悟朗・中島かずき・ANIPLEX/バック・アロウ製作委員会

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