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アルバム『幻影異聞録#FE ボーカルコレクション』を振り返る

幻影異聞録#FE』はWiiUで2015年に発売したRPGです。

芸能界を舞台にしているためか音楽面にも力を入れており、ゲームでキャラクターが歌うキャラソンをまとめたアルバムも良曲揃いでした。

ゲームについて

発表時に『アトラス×ファイアーエムブレム』として紹介されたように、製作はアトラスで舞台は芸能界。『芸能の力を磨くことが戦う力の強化につながる』という点で90年代に出たサクラ大戦というゲームに近い設定でした。
近いというかスタッフの上の方に好きな方がいるんじゃないかというレベルでしたが、それはあくまで設定のみでゲームとしての感触は全く違います。
主人公含め主要なキャラクターは若者が大半なので、ゲーム中の設定も含めて『ペルソナ×ファイアーエムブレム』の方がしっくりくるゲームでした。
このゲームのシナリオには、ヒロインのつばさがある目的から芸能界入りを目指すところから始まり、芸能人として様々な経験を積み様々な歌を出すサクセスストーリーな側面があります。

つばさは単独でデビュー曲、CM曲、人気が出た後の曲と3曲の歌を披露し、それぞれ『Feel』、『友達以上、恋人未満。』、『Fly~君という風~』としてアルバムに収録。つばさ以外のキャラクターも同じように話の展開に合わせて歌を披露します。

ボーカルコレクションについて

2016年に出たアルバムに収録されているのは全18曲で、曲と一緒に『織部つばさ(CV.水瀬いのり)』と、キャラクターと担当する声優の名前が併記。

ゲーム中ヒロインのつばさを始め様々なキャラクターが歌を披露します。

それらを1つのアルバムにまとめたのがこのアルバムなので所謂キャラソンアルバムですね。

全体的にキャラソン色は薄く、話の流れや歌ごとのテーマが強く出たものとなっていました。例えば上に挙げたつばさの3曲は、『夢』『恋』『感謝』とテーマがあります。

他にも『雨音のメモリー』や『トンネルをくぐりぬけたら』は、それぞれ演歌と子供向けの番組の主題歌と特徴がはっきりとしたものとなっていました。

そういったことを抜きにしても、キャラソンとして外れ曲のない構成になっているのですが、これは歌のプロデュースにエイベックスが絡んでいることが大きいと思われます。

事実このアルバムの発売時に、エイベックスのサイトにもこのアルバムのページが作られ、任天堂やアトラスの他にエイベックスの担当者のインタビューも公開していました。

特に女性の声優に興味のある方なら、つばさ役の水瀬いのりさんがKiria役の南條愛乃さんと歌う『Give me!!』や、エリー役の佐倉綾音さんと歌う『ドリーム☆キャッチャー』は聞いて損のない出来です。

幻影異聞録♯FE Fortissimo Edition(フォルティッシモ エディション) – Wii Uというタイトルの限定版やWiiU同梱版も販売していました。

2020年に追加要素を入れたうえで『幻影異聞録#FE Encore』というタイトルでニンテンドースイッチでも発売しています。

幻影異聞録#FE Encore ベストサウンドコレクション(CD3枚組)

またこのアルバムとは別で、2020年にニンテンドースイッチで『幻影異聞録#FE Encore』が発売されたのに合わせて発売した『幻影異聞録#FE Encore ベストサウンドコレクション』もあります。

CD3枚分の内容でベストサウンドコレクションとありますが、ベストではなく全曲収録という認識で構いません。

元々『幻影異聞録#FE ボーカルコレクション』は劇中で流れた歌しか収録されておらず、戦闘やマップのBGMは未収録でした。

ベストサウンドコレクションではボーカルコレクションで収録されなかった歌も収録されているだけではありません。

新たに『幻影異聞録#FE Encore』で登場し新曲『She is…』や、つばさとKiriaがお互いの持ち歌をカバーした『「友達以上、恋人未満。」 Kiria Ver.』、『「Reincarnation」 織部つばさ Ver.』も収録。

ゲームにも新曲にちなんだイベントも新しく追加されています。

歌でもシナリオでも関わることの多いつばさとKiriaですが、劇中でデビューするつばさとすでに人気アーティストであるKiriaが後半一緒に歌う流れも含め、マクロスFのランカとシェリルを連想しますね。

ちなみに『幻影異聞録#FE Encore』が発売するタイミングで、つばさたちが所属する芸能事務所フォルトナエンタテイメントのサイトも公開しています。

もちろん架空の芸能事務所を本物っぽく見せているサイトですが、所属アーティストやタレントとしてキャラクターを紹介、短いながらもゲーム中で流れる曲のPV(実際はゲーム内の映像)も見れる仕様になっているなど妙に力が入っていました。

PVとして聞くことができる曲の中では、『She is…』が個人的に映像含めて1番好きです。
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