※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。
今回は聖剣伝説3の主人公の1人、アンジェラについて取り上げつつ体験版の範囲でオリジナルとリメイク版の比較も入れていきます。
旅に出るまで
聖剣伝説3では6人のキャラクターの中から3人を選ぶ所から始まり、選び終えると最初に選んだキャラクターが旅に出るエピソードが始まります。
アンジェラは年齢の割に言動が幼いところがあり、それは母親に愛情を感じられずに育ったからで、魔法王国アルテナの女王の娘として生まれ魔法が使えないことに悩んでいました。
オリジナルとリメイクどちらにもあった場面に、アンジェラの幼い部分が出るエピソードがあります。
また魔法王国という名前にふさわしくアルテナの兵士は高帽子にマント、ピンク色のワンピースかミニスカートを履いているような外見でリメイク版でも再現されています。
それではアンジェラが旅に出るきっかけですが、マナストーンを開放する生贄になることを強要され、逃げるように王国から出たところに他の主人公との違いがありました。
アンジェラ以外の5人は何かしらの理由で自分から故郷を出ます。
- デュランは自分が敗北し国王を侮辱した紅蓮の魔術師を超える力を得るため。
- ケヴィンは死を喰らう男の話を頼りに親友の命を救うため。
- シャルロットは死を喰らう男に攫われたヒースを助けるため。
- ホークアイは親友の仇をとり親友の妹に掛けられた呪いを解くため。
- リースは風の王国ローラントの復興と弟を捜すため。
上に書いたように5人には明確な目的が存在しますが、アンジェラは逃げるようにアルテナを出て目的もなくさまよい、力尽きて意識をなくしたところを近くの村人に助けられました。
そのため村で目を覚ましてもアンジェラの気分は浮かれません。ですが村の宿屋にいる占い師に何となく話をして、そこでの相談を通して母に認められるほど魔法を使えるようになることを目標にします。
個人的にここが1番好きなシーンで占い師は隣にいるキャラクターの言うように正確に悩みを聞いるとは思えない言動をとり、もっともなことを言って聖都ウェンデルに行くよう勧めるだけです。
的確なアドバイスとはいえないものでしたが、アンジェラは占い師の言葉をきっかけに目標を得ることができました。その時のアンジェラに王国を出た時の暗い感情はなくなり前向きな気持ちで船に乗ります。
それ以降のアンジェラは元々の明るさを取り戻し、仲間やフェアリーとの出会いもあってかウェンデルで光の司祭に会った時も他の主人公は相談をしているのに比べ、アンジェラだけは当てになりそうにないとガッカリし、マナの剣の話をフェアリーと光の司祭にされても自分には必要ないと他人事でした。
きつめの境遇とそれを感じさせない明るい言動がアンジェラの魅力です。
他の主人公との違い
デュランとケヴィンとシャルロットは、故郷から出ざるおえなくなったわけではありません。自分からはっきりと目的をもって旅に出たので帰る場所があります。
リースはナバールに故郷を滅ぼされたことがきっかけで旅立ちますが、国の復興と弟の捜索と目的ははっきりしていますし、自分がアマゾネスの一員であることに自負と誇りがあります。
ホークアイはナバールの首領がおかしくなった原因が、イザベラにあることを突き止めましたが逆にはめられ、首領の娘であるジェシカに呪いがかかっていることを知り、ニキータの協力で牢から脱走しました。
故郷を出ざるおえなくなったのはアンジェラと同じですが、ホークアイにはイザベラへの復讐とジェシカの救出という2つの目的があり、ニキータには帰ってくることを望まれています。
上記を踏まえてもう1度アンジェラが旅に出るまでを見てみましょう。生贄にされることに逆らい城を出たアンジェラに帰る場所はありません。
リースのように故郷での自分の立場に誇れるものはなく、ホークアイのように自分を慕うキャラクターもいない状況で、どこに行くかも決められず彷徨うのがアンジェラの旅立ち。
はっきり言って6人の主人公の中で1番悲惨です。
ですがそんなアンジェラは当てにできそうにない占いで目的を持ち、ウェンデルへ向かう旅の途中で仲間やフェアリーに出会い、精霊の協力で魔法をおぼえていく。
この過程が好きなので誰を1人目にするか悩んでいる方にはアンジェラをオススメしたいです。
ゲーム的にもボタン1つで操作するキャラクターを変更できるので、このキャラクターを主人公にしてはいけないということにもなりませんし。
オリジナルでもリメイクでも初めは俯きがちでしたが、ウェンデルを目指すようになってからは前を向くようになります。
外見が注目されることの多いキャラクターですが、リメイク版も発売したことですしシナリオや背景にも目を向けられるようになってほしいですね。
リースについてもこの記事で触れています。
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