先日、『無線イヤホン』という単語がTwitterでトレンドに。
それをきっかけに有線と無線両方のイヤホンの長所や短所が話題になりましたが、遅延やその要因になるコーデックについてはあまり話題になりませんでした。
特にゲームや動画の遅延については重要なものなので、コーデックの種類や特徴について取り上げていきますが、専門的なことや詳しい方が読んで参考になるようなことは書いていません。
あくまで「コーデック? 何それ知らん」な方向けの内容になっています。
完全ワイヤレスイヤホン
その前に今回取り上げるタイプのイヤホンについて触れます。
上の画像のように左右のイヤホンがケーブルでつながれてないイヤホンのことを『完全ワイヤレスイヤホン』、または『フルワイヤレスイヤホン』や『TWE(true wireless earphones)』とも呼びます。
ワイヤレスイヤホンの中でも更に分類しているのですが、なぜそうする必要があるのかというと、
ワイヤレスイヤホンだけだとこの画像のような、左右のイヤホンをケーブルでつないだBluetooth接続のイヤホンも該当するからです。
コーデックとは
コーデックとはデータの符号や復号などを指し、ワイヤレスイヤホンでは端末側が送信しやすいように音声データを符号(圧縮)し、それをワイヤレスイヤホン側で復号(元に戻す)こと。
どのくらい圧縮するか、遅延がどのくらい起きるかでいくつかの形式に分けられ、有名なものとしてSBC、AAC、aptXが挙げられます。
SBC
標準的なコーデックですが音質の劣化や遅延(音ズレ)、ノイズ等が他のコーデックに比べて起きます。
『無線のイヤホンだとノイズや音ズレがひどい』というのが起きるときは、大抵端末かワイヤレスイヤホンがこのコーデックにしか対応していません。
AAC
iPhoneが対応しているコーデックで圧縮率はSBCと変わりませんが、SBCに比べて音ズレが起きにくいコーデックです。
あくまで起きにくいだけで遅延がないわけではありません。
aptX
SBCより高音質で遅延も起きにくいコーデック。
こちらも遅延が起きないわけではないため、このコーデックでも動画は人によっては我慢できるレベルで、ゲームでは気になるレベルの遅延が発生します。
注意点
これらのコーデックはワイヤレスイヤホンと端末の両方が対応していないと機能しません。
ワイヤレスイヤホン側がAACやaptXに対応していても、スマホやPCが対応していなればSBCで圧縮した音が出ます。
高音質かつ低遅延で動画を見たりゲームをしたければ、仕様の確認が必須なので気をつけましょう。
私はやらかしました。
色々あるaptX
このaptXですが『aptX HD』、『aptX Low Latency』、『 aptX Adaptive』とバリエーションがあります。
これらはaptX以上に高音質低遅延になるコーデックですが、大半の端末は対応していません。
それではどうするのかというと、これらのコーデックに対応したトランスリミッターというものを使います。
イヤホンジヤックを使うことで(iPhoneならライトニング対応の変換ケーブルを使って)、このようなトランスリミッターから音声データをワイヤレスイヤホンに送ります。
ゲームでも音ズレを気にせず遊べるようですが、ここまでできる方は限られるでしょう。ワイヤレスイヤホン側も対応しなければ使えないのも変わりません。
余談
一番上のワイヤレスイヤホンはゆるキャン△コラボモデルの志摩リンカラーで、志摩リン(CV:東⼭奈央さん)の撮り下ろしボイスによるガイダンスを搭載しています。
こちらに詳しいことが書いてあります。
音楽のヤマハさんとゆるキャン△のコラボイヤホン!電源をつけた瞬間からリンちゃんが喋ります。バッテリー残量や接続状態を教えてくれます。つまりお耳がとっても幸せです。
キャンプ場でこのイヤホン付けてゆるキャン△のサントラ聴きたい…#しまりんイヤホン #ゆるキャン pic.twitter.com/yLdm69lls7— ヤマハ バイク (@yamaha_bike) 2021年4月27日
以前バイクともコラボしたことがあり、どちらもメーカーがヤマハなのでこんなツイートも。
このワイヤレスイヤホンはSBC、AAC、aptXに対応しているので、端末側が同じコーデックならAACやaptXで音声を聞くことができます。
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