『シン・ウルトラマン』では禍特対設立前から様々な禍威獣が現れ、設立後は外星人とも接触するようになりました。
これらの禍威獣と外星人は、ウルトラQやウルトラマンに登場した怪獣と宇宙人が元ネタ。今回は怪獣や宇宙人について簡単に取り上げていきます。
ゴメス
ウルトラQで1話に登場した怪獣。
着ぐるみはゴジラに手を加えたもののためゴジラに似た外見で、『シン・ウルトラマン』のゴメスがシン・ゴジラのゴジラ第4形態に似た外見をしているのはここからきています。
ウルトラQではリトラという怪獣も出現し、2体の怪獣は戦い相打ちになりました。工事現場で姿を見せるところはそのままです。
マンモスフラワー
ウルトラQでは4話に登場。
ジュランという名称もあるのですが、劇中ではマンモスフラワーとしか呼ばれません。
空中から散布された炭酸ガス固定剤で枯れ、根は火炎放射器で燃やされました。
『シン・ウルトラマン』では東京駅に出現しますが、ウルトラQでは皇居の塀やビルの地下に根が現れ、茎がビルを突き破って花を咲かせています。
ぺギラ
ウルトラQの5話と14話に登場。
5話では南極に現れ、弱点の物質ペギミンHを搭載した観測ロケットを撃ち込まれてどこかへ逃亡します。
14話では東京に現れますが、元ゼロ戦のパイロットが爆薬とペギミンHを搭載したセスナ機に特攻され、逃げ去りました。
ウルトラQでは最後まで倒せなかった怪獣ですが、『シン・ウルトラマン』では駆除に成功しています。
余談ですがウルトラQ14話のタイトルは東京氷河期であり、この単語は『シン・ウルトラマン』にも登場しました。
ラルゲユウス
ウルトラQの12話に登場。
文鳥の姿から巨大化した怪獣で警察の留置場に収容されるも、巨大化して暴れまわり最後はどこかに飛び去って行きました。
『シン・ウルトラマン』では取り逃がして消息不明という扱いです。
カイゲル
ウルトラQでは24話に登場。
ウルトラQではゴーガという名前ですが、これは劇中でゴーガの像に幼体が封印されていたことが由来で、カイゲルは没になった脚本「生きている化石」で登場した名称です。
『シン・ウルトラマン』では一瞬しか出ませんが、貝殻の部分がドリルのように回転し、地下を移動可能なのが再現されていました。
他の怪獣は様々な作品で再登場していますが、ラルゲユウスとカイゲル(ゴーガ)は『シン・ウルトラマン』が初の再登場でした。
パゴス
ウルトラQでは14話に登場。
ウランを常食する怪獣で、『シン・ウルトラマン』では放射性物質を捕食する設定に変わりました。
『シン・ウルトラマン』では激ヤバ光線と例えられていましたが、口から光線を出すのはウルトラQでも同じで、ウルトラQでは風化して倒されますがこれは『シン・ウルトラマン』でも同じです。
ネロンガ
ウルトラマンの3話に登場。
透明になることや電気を食料とすること、満腹になると姿を現す点は『シン・ウルトラマン』と同じです。
『シン・ウルトラマン』ではあっさりやられましたが、ウルトラマンでは戦闘中に角を折られて戦意喪失したところをスペシウム光線を撃たれてやられました。
ガボラ
ウルトラマンの9話に登場。
ウランを食べる性質を持ち、食事中は放射性物質を周囲にまき散らす怪獣で、口から吐く光線も放射能鉱光線やウラン光線という名称がついています(書籍によって違いあり)。
ウラン貯蔵庫を狙っていましたが、ウランを吊るしたヘリコプターに誘導され、最後はウルトラマンに殴り倒されました。
『シン・ウルトラマン』では首周りのヒレを閉じるとドリルになる、鞭のような尻尾がある、顔がパゴスに似ていると様々なアレンジがされていますが、最後にウルトラマンのパンチで倒れるところは同じです。
パゴス、ネロンガ、ガボラは『シン・ウルトラマン』の劇中で類似点が指摘されていましたが、これは元の怪獣が同じ着ぐるみだったことが元ネタ。
元々は『フランケンシュタイン対地底怪獣』に登場するバラゴンという怪獣の着ぐるみで、これを改造したものがウルトラQではパゴス、ウルトラマンではネロンガ→マグラー→ガボラというかたちで登場しました。
ザラブ星人
ウルトラマンでは18話に登場。
名前はブラザーの逆読みで、18話のタイトル『遊星から来た兄弟』が由来です。
黒いコートを着て、黒い帽子をかぶった姿で登場し、突如地球上に現れた放射能の霧を除去するなど人類に友好的な態度をとりますがこの霧はザラブ星人の自作自演。
ザラブ星人は他の文明を滅ぼすことを仕事としており、自分を信頼させたうえで邪魔になあるウルトラマンの信用を失墜させるため、ウルトラマンの姿に擬態し破壊活動を行いました。
人類にも擬態でき、劇中では科特隊のフジ隊員にも化けたことも。
ウルトラマンに変身するハヤタ隊員の手に自分の手を重ね合わせて登場し、その後拉致拘束するのは『シン・ウルトラマン』と同じ流れですが、ハヤタ隊員はベータ―カプセルを忘れていたというやらかしをしています。
『シン・ウルトラマン』ではスマホにアプリを入れることで翻訳に使用していましたが、ウルトラマンでは携帯型電子頭脳を手で持ちそれを翻訳に使いました。
余談ですが上の動画のシリーズではザラブ星人戦のみナレーションがザラブ星人の独白形式ですが、これはザラブ星人を演じていたのが動画のナレーションを担当した青野武さんであることからきています。
『シン・ウルトラマン』は擬態はウルトラマンのみですが、代わりに透明になる能力や電子機器に干渉する能力を持っていました。
ザラブ戦では元のウルトラマンにはなかった高層ビルが出てきます。これは『帰ってきたウルトラマン ULTRA original BGM collection 5』が元ネタではないかという指摘があり、デザイナー本人の言及もありました。
当時妄想していたイメージが40年後に大スクリーンで見られるとは、本当に嬉しいことです。 https://t.co/vQG6DjMbKu
— 開田裕治 (@kaidaikaizyu) 2022年6月11日
メフィラス星人
ウルトラマンでは33話に登場。
フジ隊員を操って巨大にして暴れまわらせ、ケムール人、バルタン星人、ザラブ星人を同時に出現させるなど、それまで登場した宇宙人に比べ格上の存在として描かれました。
その反面自分の思い通りにいかないと激高するところがあり、科特隊のフジ隊員の弟をさらい「地球をあなたにあげます」というよう迫りますが、断られると激昂しました。
ウルトラマンに変身しようとするハヤタ隊員の動きを止め、変身できなくさせるというある意味ウルトラマン以上の力の持ち主です。
動かなくなったハヤタ隊員ですが、科特隊と防衛軍がメフィラス星人の円盤を攻撃したことによる衝撃で倒れ、その衝撃でベータ―カプセルにスイッチが入り変身できたという流れでした。
動画のサムネにもありますが、『腕を交差して光線を出す』という点でウルトラマンと共通点があります。
ゼットン
ウルトラマンでは39話に登場。
ゼットン星人が死に際に叫んだ「ゼットン」という言葉に応えるように登場し、ウルトラマンを終始圧倒して倒すものの、最終的には岩本博士が密かに製造していたペンシル爆弾(無重力弾)によって倒されます。
『シン・ウルトラマン』ではゾーフィが用意した天体制圧用最終兵器として登場し、1兆度の下級で人類を星系もろとも滅ぼそうとしました。この1兆度は元のゼットンが1兆度の火球を使うという設定からきています。
ゼットンが倒された後で現れたゾフィーは2つの命を持ち、ウルトラマンとハヤタ隊員を分離してウルトラマンだけを光の国に連れて帰り、ハヤタ隊員はウルトラマンと一心同体だったころの記憶の記憶をなくしていました。
『シン・ウルトラマン』ではゼットン撃退後、異次元をさまようウルトラマンをゾーフィが見つけ、ウルトラマンの命を神永に与えるかたちでウルトラマンを分離し神永は地球に戻ります。
神永がウルトラマンに変身していた頃の記憶が残っているかについえは描かれていません。
『シン・ウルトラマン』本編についての感想や考察についてはこちらで書きました↓
オフ会などでパーティグッズとして使えそうな腕章の販売も予定されています。
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