2021年の1月から始まった『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』(2020年冬アニメ)。
主人公がトウカイテイオーに変わって始まった本作は、1話がテイオーの足の不調が判明する不吉な終わりでしたが、そこから始まる2話は暗くなりすぎずギャグもあり前半のエピソードが後半に生きる見事な出来でした。
そんな2話の解説記事です。
あらすじ
日本ダービー直後の怪我により三冠を絶望視されるトウカイテイオーは、それでもあきらめず必死のリハビリを続けるが…。一方、ナイスネイチャも菊花賞出走を目指しカノープスのチームメイトとともにトレーニングに打ち込む。© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会
Amazonより
トウカイテイオー骨折
2話はテイオーとトレーナーが医者に骨折について伝えられる場面から始まります。テイオーは深刻に受け取らず、医者も淡々としていたため雰囲気は重いものにはなりませんでした。
トレーナーは医者の言葉通り来年の春まで待とうとしましたが、菊花賞に出たいテイオーは納得がいかず復帰プランを用意します。
その中には他人の走りを見て、自分ならどうするかを考えるイメージトレーニングがあり、この描写が後半の伏線でした。
2話の前半はテイオーのギプスが取れるまで、描写の大半がギャグ色多めでしたが、菊花賞が近づくにつれ、ギプスがとれても前みたいには走れないテイオーの表情が曇り始めます。
菊花賞が2週間前になっても人間並みにしか走ることしかできません。
チームの面々やトレーナーが自分を支えてくれることを痛感したテイオーは、菊花賞をあきらめることにしました。
レース当日、テイオーは会場で自分が出るはずだったレースを見学します。レースに参加したウマ娘を見ながら、テイオーは自分が参加していたらどうしていたかを考え始めました。
それは前半のイメージトレーニングよって培われたもので、参加できないまま始まったレースを客席から見ているだけでも、自分が参加していたらどうしていたかを想像できてしまう皮肉な結果になります。
ナイスネイチャとツインターボ
2話のもう1人の主役者といえるのがナイスネイチャ。
前半、テイオーが図書室で本を読む場面があります。
これはサイレンススズカにギプスが取れていない状態でも、できることがあるとアドバイスされたことがきっかけですが、そんなテイオーの姿に影響を受けたキャラクターがいました。
カノープスに所属するナイスネイチャで、テイオーが菊花賞をあきらめていないことを知り、南坂トレーナーに菊花賞へ出たいとためらいがちに口にします。
この場面でのツインターボとのやり取りも、ターボの影響ではっきりと意思を示すようになる過程や、テイオーに対して「あんたに勝つのが夢」と口にすることが、レース時の「テイオーがいればなんて絶対に言わせない」という台詞の印象を強めました。
レース後地面に寝転がり悔しがるネイチャに対し、ターボが笑顔で「頑張った!」と言い、南坂トレーナーやイクノディクタスの優しい視線があることで、レースは重くなりすぎず爽やかさも感じさせながら終わります。
トレーナー
2話はトレーナーの存在も大きいです。
トレーナーは復帰プランを練ったときに、医者に止められたら諦めるようテイオーに伝えていました。
そんなトレーナー自身はギリギリまで諦めず、テイオーからその言葉を聞いたときも自分自身があきらめきれなかったのですが、テイオーの顔を見て謝罪の言葉を口にすることしかできません。
それでもテイオーの頼みを聞いて菊花賞の会場まで出向くのですが、そこでのテイオーとのやり取りも優しさのこもったものです。
無敗の三冠ウマ娘になれなかったテイオーが、無敗のウマ娘を目指す前向きな終わりへの流れを作りました。
2話はテイオーが夢をあきらめざるおえない回ですが、全体的には暗くならずポイントを絞って泣かせにくるので、感動を売りにする作品にありがちな押しつけがましさがありません。
特に印象的なのがレース中に「自分の方がテイオーより上だ」という気持ちを露にするウマ娘と、それに影響されて顔を上げることのできなかったテイオーが声を張り上げる場面。
テイオーとネイチャを筆頭に菊花賞に参加したウマ娘たち、どちらにとっても納得のいかないレースであり、どちらも走るテイオーの幻に振り回されます。
それでも全力で走るウマ娘たちと、涙を流しながらも声を出すテイオーには泣けました。
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