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【ウマ娘 プリティーダービー Season 3】が不評な20の理由【ウマ娘3期】

2023年秋アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』。

1話でサプライズとしてドゥラメンテを登場させたこともあり期待されたアニメでしたが、「つまらない」、「面白くない」、「いまいち」といった不評の声も少なくありません。

この記事ではこの不評の声が出る理由ついて20に分けて解説します。

そのため辛口な内容となっていることを予めご了承ください。

目次

1.レースが増えてキャラの掘り下げができていない

ウマ娘3期の特徴の1つとして、過去作に比べてレースの回数が増えたことが挙げられます。

2期ではスタートからゴールまで描いたレースは1話、2話、3話、5話、8話、12話の計5つ。

一方の3期は1話、2話、3話、5話、6話、7話、9話、10話、11話、12話、13話と計11。

3期は2期の倍です。

レースの回数が増えること自体は悪くないのですが回数が増えた結果、キャラクター1人1人の掘り下げがないままレースが始まり、ろくに掘り下げられないキャラクターも出てきました。

また2期はトウカイテイオーとメジロマックイーンの2人を中心に、カノープスの4人、ライスシャワー、メジロパーマー、ダイタクヘリオス、ウイニングチケット、ビワハヤヒデなどが登場。

テイオーやマックイーンとは1度も走らなかったものの、存在感を発揮するミホノブルボンもいました。

3期はキタサンとダイヤ以外は、サトノクラウン、シュヴァルグラン、ドゥラメンテ、サウンズオブアース、ゴールドシップの5人のみ。

そのためレースもその前後もキャラクター間の関係性の描写は2期より薄くなります。

3期はゲンジツスチール、オールハイユウ、カノンミルフィーユ、シャバランケのようにモブでも独自の外見をしたをキャラクターがいたものの、このキャラクターたちがレースでキタサンたちに関わることはなく、ストーリーには関わりませんでした。

2.掘り下げのないクラウンとアース

この掘り下げのなさがはっきり出たのがサトノクラウンとサウンズオブアース。

クラウンはサトノダイヤモンドと同じチームに所属しており、キタサンとも同期であるため1話から登場するものの、当番回のようなものは存在せずキャラクターとして活躍する機会はありません。

10話の宝塚記念では勝利したものの、ダイヤのおまけ程度の出番しかなく6話のダイヤのように過去の回想もろくになかったので、せっかくの勝利もキタサンの不調ばかりが目立つ内容。

メジロ家と比べると分かりやすいのですが、メジロ家は身内で固まっているメジロライアンとメジロドーベル、外に友人がいるメジロマックイーンとメジロパーマーと2人組ができています。

対してサトノ家はダイヤがキタサンと仲がいいためクラウンが1人浮いており、それがそのまま3期のシナリオに反映されています。

しかもこのクラウンの描写はまだいい方で、アースに至っては3話でキタサンにウザ絡みして以降ストーリーに絡めず、たまに出番があってもちょっとしたギャグ要員。

そのうえ出番自体が少ないため、オープニングを歌うキャラクターの1人とは思えない扱いでした。

3.描写の薄いダイヤとドゥラメンテ

クラウンとアースに比べたらダイヤとドゥラメンテは掘り下げられていましたが、3期はそもそもキャラクターの関係に広がりがないためこの2人の描写も薄いです。

ダイヤは6話の回想や凱旋門賞への思いなど出番自体はありました。

ですが序盤からキタサンと一緒にいてもキタサンやキタサンとのレースをどう思っているかの積み重ねがないため7話のキタサンへの突然の呼び捨ても唐突。

加えて凱旋門賞で惨敗は新聞記事だけで済まされ、帰国してからは話に絡めなくなりキタサンとの会話すらありません。

2期のテイオーとマックイーンのように心が折れたダイヤのために走るキタサンという構図もなかったため、キタサンのレースを見て涙を流すダイヤのエピソードも伏線になりませんでした。

©2023 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 3」製作委員会

G1勝利に強い思いがあることは描かれたものの、同じサトノ家であるクラウンとキタサンが同じレースを走っていた場合、どちらを応援するのかも分からないまま。

ドゥラメンテも序盤から登場したもののスポットが当たり始めたのは5話から。

その後は出番がなく8話からキタサンと関わるようになったものの、接点は少なくレースに復帰しないため、アースよりはまし程度の扱いです。

また2話の菊花賞を見学していたのに5話ではキタサンに「君は誰だ?」と聞くなど、ちぐはぐな描写で脚本のブレや混乱を感じるキャラクターでした。

4.何で勝ったのか分からない秋の天皇賞

11話ではキタサンのピークアウトが判明したものの、特に対策の描写は無いままレースに出るという内容でした。

このレースではクラウンとキタサンの一騎討ちになりキタサンは必死に走って勝利するものの、

  • 特に因縁のないキタサンとクラウンの一騎討ち
  • ただでさえピークアウトして今までのように走れない
  • スタートで出遅れる
  • 最後の直線で横に滑る

この状況でも勝ってしまうため、何で勝てたのか分からなくなっています。

ゲームの方ではピークを迎えて今までのように走れなくなってもできることはあると、様々な対策をとりトレーニングの内容を変えてしましたが、3期ではこういった描写はありませんでした。

5.シュヴァルだけ特別オープニング

OPに登場したキャラクターの中で扱いが良かったのがシュヴァルグランで、OPでは毎回キタサンが「負けない」という部分が12話ではシュヴァルになるという扱いの良さ。

©2023 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 3」製作委員会

劇中の描写でもキタサンやダイヤとの接点は薄かったものの、姉妹である「ヴィルシーナとヴィブロスの存在が大きく2人を通してシュヴァルがG1を勝てない苛立ちなども描写されていました。

12話では回想も入るシュヴァルでしたが、シュヴァルにスポットが当たれば当たるほど「他のキャラクターでそれができなかったのか?」という気持ちが出てしまう悪循環が生まれてしまいます。

6.そもそも尺不足ともいえない

SNSでは「尺が足りなかった」という意見を見かけますが、尺が足りないのなら今期放送の『葬送のフリーレン』のように1話で数話分放送したり、1期のようにボイスドラマを配信する対策案は出てこなかったのかという疑問が生まれます。

このボイスドラマは1期放送時に響-HiBiKi Radio Station-で放送中だった『ぱかラジッ!~ウマ娘広報部~』内のコーナーで流れていた『アニメサイドストーリー』です。

1話10分前後の内容でタイトル通りアニメ本編を補完する内容で、3期も尺がないのならこういったボイスドラマをぱかチューブ配信することもできたのではないのでしょうか?

7.レースの作画の差

これもレースの回数が増えた弊害で、回数が増えたため作画に力を入れたレースとそうではないレースではっきりと差が出るようになりました。

また数が増えたこと同じ演出が増え、終盤になればなるほどレース描写に面白みがなくなっていきます。

加えて3期からはレースの最後に毎回長い間叫び声をあげるようになったため、何度も続くとただくどい演出になりレースを見ていても盛り上がらない原因になりました。

作画ではありませんが2期との差として象徴的なのが最後のレースにおける主人公の独白です。

2期の最終話で主人公のトウカイテイオーはラストの直線で以下の台詞を叫びました。

「誰よりもくじけて来た。誰よりも悔しい気持ちになったのは僕だ! 誰よりも勝ちたい気持ちが強いのは僕だ! 絶対は僕だぁーー!」

一方のキタサンはこうでした。

「勝ちたい×20」

キタサンは勝ちたいと20回連呼しており、20回なのは競走馬キタサンブラックが20戦走ったからだという意見を見かけますが、この連呼が面白さや感動に繋がっているとは言い切れないのが3期です。

8.「誰ー!?」の後のフォローがない

5話の宝塚記念ではキタサンはドゥラメンテばかり意識してリバーライトに抜かれ「誰ー!?」と叫びます。

ダークホースという言葉があるようにキタサンが予想しない相手に負けるという描写自体は悪いものではありませんが、その後で特にフォローのないままドゥラメンテをちゃん付けする話に移るので、キタサンの悪気のなさが後味の悪さを引き立てます。

2期の8話ではライスシャワーの勝利を受け入れ歓迎する観客はごく一部で、その後ミホノブルボンがライスに語りかけることで未来に希望を持たせる終わり方でしたが、3期ではこういうフォロー要素はありません。

2期の11話でツインターボに土下座したテイオーという演出でも、今までターボに対して雑だったテイオーの言動へのフォローになっています。

© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会

このテイオーと同じように土下座するキタサン、される側のリバーライト、スピカのメンバーのように間に立つドゥラメンテという構図を使うことで、2期のオマージュを入れつつフォローもできたのではと思わずにはいられません。

9.作戦や駆け引きのないレース

1期から3期にかけて共通しているのは、レースで作戦や駆け引きに描写が出てこないことです。

これもそれ自体は悪いことではなく、2期まではレースまでトレーニングやキャラクターの関係性の描写を積み重ねていたのであまり問題視されませんでした。

ですが3期ではレースの回数が増えているため、作戦や駆け引きのない展開が何回も続くのでマンネリ感が生まれます。これもレースが盛り上がらない原因になりました。

コミカライズの『シンデレラグレイ』や『スターブロッサム』では作戦や駆け引きは描写されており、『 ROAD TO THE TOP』でも作戦の描写はあるので、これらに比較されてしまう部分もあります。

ただ2期の頃は今ほどコミカライズも充実しておらず、シンデレラグレイの3巻が出たのが2021年の5月なので、2期の頃は作戦や駆け引きの描写が視聴者側が重視していなかったというがもあったのかもしれません。

10.2期を引きずりすぎている

2期は1期で登場したキャラクターは少しだけ登場するかそもそも登場せず、1期と2期のどちらも出番があったのはスピカのメンバーくらいでした。

3期はその逆でカノープス(特にナイスネイチャ)やブルボンとライス、「どうした急に」のみなみとますおなど2期で出番のあったキャラクターが何人も登場します。

そのためキタサンたちの出番が減り、ただでさえレース間隔の短さから日常やトレーニングに描写を割けないのにそれを悪化させています。

またウマ娘3期は2期やRTTTが偉大過ぎたという意見もありますが、

・2期が評価されたのは1期がつまらなかったから。

・RTTTが評価されたのは2期の作画やCGがしょぼかったから。

このように思えるでしょうか?

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