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ジェシカ・ドーウェンとエイミー・バウアー・マイスター【『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』より】

※以前自分のブログに書いた記事を移したものです。

機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』はゲームが初出で、発売当時もコミカライズやノベライズなどがされましたが、その中には少ない出番ながらも印象的なキャラクターが2人いました。

目次

原作について

まず原作のゲームですが、セガサターンで発売されたFPSで、『戦慄のブルー』『蒼を受け継ぐ者』『裁かれし者』の3部作として発売されました。

1作目ではジム、2作目でジムからブルーディスティニー1号機、3作目でブルーディスティニー3号機を操縦し、連邦軍のパイロット・ユウとしてEXAMをめぐる戦いに挑みます。

エイミー・バウアー・マイスター

漫画版『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』に登場。『オデッサ荒鷲』という異名を持つパイロットで、ユウが戦闘機のパイロットだった頃の同僚です。

フランクという夫がいましたが戦死し、戦闘機に限界を感じつつも夫への感傷で戦闘機に乗り続けていました。

劇中ではユウを庇いニムバスが乗るイフリート改に撃墜され、病院に運ばれる場面以降登場しません。

エイミーが撃墜された瞬間、ユウの中のエイミーの記憶がフラッシュバックする演出があり、その中には『もしかしたらユウに好意があったのかもしれない』と匂わせるものもありました。

明るい性格でユウと再会できたことを喜ぶ一方、ユウだけに亡くなった夫のことで感傷的になる一面を見せます。

また彼女がユウを庇ったことが、1号機のEXAMシステムが発動するきっかけにもなりました。

ちなみにこの漫画、『覇王マガジン』という雑誌で連載していましたが、雑誌の休刊により打ち切られたため、ストーリーはゲームの2作目で終わっています。

作者にとって納得のいかない結果だったようで、3作目の内容は『ギレンの野望』コミックアンソロジーの同作者の漫画で触れられていました。

このように人生を変えた存在として触れてもいます。

Gジェネは3作目のシナリオだと同時期に出た小説版を参考にしますが、2作目までのシナリオの元ネタであり背中に天使のように羽が生えたマリオンもこの漫画が元です。

ジェシカ・ドーウェン

初出は『機動戦士ガンダム外伝 設定資料集』。ゲーム3作の設定やスタッフへのインタビューなどを掲載した本です。

その中には没になったアイデアやキャラクターについても触れられていて、ジェシカも没になったキャラクターとして紹介されていました。

インタビューによると元々ジェシカの報告書という形でゲームのストーリーは進む予定でしたが、販売されたゲームはユウの視点のみ。

そのことがスタッフには心残りだったのか、この設定資料集には『”EXAM”SYSTEM -一年戦争,闇に消えた事件7 蒼き伝説をもとめて-』という項目があり、そこでジェシカの名前が出てきます。

『連邦によるチェックを通らず表に出なかった資料が、ティターンズが崩壊したことによる情報公開で日の目を見ることになった』という設定で、ジェシカの書いたものに注釈をつける構成でした。

ジェシカは月出身のルポライターで、メカニックに対する知識がありジオニック社に勤務していたことがあるらしいと紹介されています。

それもあってか資料の内容は都市伝説のように噂される、『蒼い死神』と呼ばれる機体に触れたものが大半。

ジェシカが少ない手がかりから『蒼い死神』の真実を突き止めようとしていることが描写されていました。

話をゲームに戻しますがゲームにはプレイヤーの分身であるユウの他に、パイロットのフィリップとサマナ、オペレーターのモーリン、技術士官のアルフが味方として登場し、この中でフィリップのみ一年戦争後退役しました。

一方ジェシカ視点でも退役したフィリップに接触したものの情報を得られず、手詰まりになったときに匿名で大量の資料が送られたというエピソードがあります。注釈ではこれはアルフではないかと予想していました。

ジェシカによるブルーディスティニーの想像図もありましたが、これは実物より頭部が肥大化しています。

ジオン側のEXAM搭載機・イフリート改の頭部が、元になったイフリートより肥大化していたので、同じように肥大化したのだと考えたのでしょうが実際は違いました。連邦側では頭部を新たに用意することなくEXAMをモビルスーツに搭載しています。

話が移りますが初代ガンダムには『教育型コンピューター』という設定がありました。

これは連邦とジオンにソフト面で技術差があることを証明するものですが、ジオニック社にいたジェシカはその差に気付けなかったとも考えられる面白い想像図です。

全体的に固めな文章の中に、『死神』『共食い』といった中二病を刺激しそうな言葉が並ぶ、読み物として面白い項目でした。

上記の漫画も含めて電子版の再販が出てほしいのですが、2020年10月現在その様子はなく残念です。

ちなみに現在ガンダムエースで連載している漫画は、『機動戦士ガンダム外伝 ザ・ブルー・ディスティニー』とカタカナ表記でエイミーの出る漫画と区別しやすくなっています。

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